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きになる咳喘息について

最近、咳喘息について気になっているという声を多く聞くようなりました。
事実、著名な方も喘息の悪化でお亡くなりになられたように、喘息は放置していて治るという病気ではありません。また、一口に喘息と言っても、咳喘息など病状は多様であり、治療のアプローチも個々人の重症度をみて変わっていきます。
そこで皆さんが気になっている咳喘息についてよくある疑問や治療法、診断などQ&A方式でまとめてみました。すでに咳喘息と診断された人、これって喘息?と思っている方など、きっと有意義な情報があると思いますので、ご覧ください。
(咳喘息についてはこちらのページもご覧ください

Q1 喘息と咳喘息って何が違うの?

A

 最近咳喘息の患者さんが増えていますが、喘息とは何が違うの?というご質問をいただきます。
まず、喘息はヒューヒュー、ゼーゼーという喘鳴(ぜんめい)を伴う咳が特徴で、呼吸困難も伴い、痰が出ることが多いです。これに対し、咳喘息はケンケン、コンコンとした乾いた咳が長期にわたって続く、あるいは何か動作をした時や季節によって発症します。
 咳喘息もアレルギー性の炎症を伴っているので、喘息の一種、あるいは喘息の前段階とも言われており、咳喘息を放置しておくと、本格的な喘息に移行する可能性が高くなります。

Q2 最近咳が長引いている。これって咳喘息かも?

A

 咳喘息の特徴は長引く咳と乾いた咳です。数週間〜1ヶ月以上空咳が続く場合は専門医に相談しましょう。咳喘息は数カ月から、時には数年も続くこともあります。また、夜間から明け方に出る場合が多く、睡眠不足を引き起こす原因にもなります。

Q3 子どもの頃喘息だったから、いつ咳喘息が発症するか心配です。

A

 喘息は小さいお子さんがかかりやすい病気で、成長過程で改善することが多い病気です。ところが最近では大人の喘息も増えています。大人になって初めて喘息になる方もいれば、小さい頃にかかったことがある方が発症する場合もあります。確かに、昔喘息になったことがある方の発症リスクは高くはありますが、誰しも必ず発症するわけではありません。咳喘息は疑わしい症状があった時に適切に受診し、治療すればコントロールできる病気なので、なるかもしれないと心配しながら生活する必要はありません。

Q4 咳喘息って、喫煙や受動喫煙と関係があるの?

A

 咳喘息はアレルギー性の気道の疾患なので、タバコの煙がアレルゲンとなって咳喘息を起こすこともあります。タバコの煙は咳喘息を誘発する刺激物質なので、喫煙、副流煙共に避けることが大切です。また、タバコは咳喘息だけでなくCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の原因にもなりますので、禁煙をおすすめします。

Q5 コロナやインフル、かぜの咳との違いってなに?

A

 コロナやインフル、かぜの時にも咳はよくでますが、湿った咳が特徴です。また、コロナやインフル、季節性のかぜなどウィルス性の咳は一日中、時間帯を問わず出続けることが多く、その咳によって人に感染させてしまいます。最近では、コロナやインフルの後の後遺症として、体内に菌がいなくなってからも咳が続く後遺症に悩まされている方も多いです。
こちらのページもご覧ください

Q6 咳喘息の検査、診断はどうやってするの?

A

 咳喘息の診断は問診と検査によって行います。問診では咳が続いている期間、時間帯、どのような咳が出るのか、日常の生活のスタイルなど細かく聞き取りしていきます。検査は血液検査、胸部X線撮影などでアレルギーの有無や他の病気の可能性がないか調べます。呼気NO検査、呼吸機能検査、肺機能検査で気道の炎症状況や気道の狭まり具合などを確認します。これら必要な検査の結果と問診を総合的にみて咳喘息の診断をします。
(検査についてはこちらもご覧ください

Q7 咳喘息の治療って大変そう。実際どんな治療をするの?

A

 咳喘息の治療は気管支拡張薬、吸入ステロイド薬を使います。咳喘息の重症度により、使用するお薬の強度も頻度も変わります。1日1回1呼吸で済むお薬から、1日2回4呼吸するお薬もあります。主治医と相談しながら、生活に支障をきたさないように治療を進めていきます。
(喘息のお薬について詳しくはこちらもご覧ください

Q8 咳がなくなったらお薬はいらない?

A

 咳喘息は咳が出なくった途端、治ったと思って治療をやめてしまう人がいます。ところが、咳喘息は治癒したかどうかのジャッジを自己判断ですることは危険です。その後悪化する恐れがあるので、咳が出なくなっても必ず受診をし、医師の指示に従いましょう。

Q9 市販の咳止めで大丈夫?

A

 咳喘息だと思わずに市販の咳止めで済ませてしまうことは大変危険です。市販薬には咳止め以外にも様々な作用のある成分が含まれています。市販薬によっては咳喘息を重症化させてしまう恐れもありますので、市販薬を飲む前に、必ずその咳が咳喘息であるかどうか受診することが大切です。

Q10 治るまでにかかる期間はどのくらい?

A

 咳喘息の治療期間は個々人によって大きく異なります。症状の重症度もそうですが、軽症であったのにお薬を適切に服用していなかったりすると、治療が長引きます。3ヶ月程度で治療が終わる人もいますが、お薬を減薬しつつ1年くらいかけて治療をすることもあります。いずれにしても必ず気道の炎症を確かめ、医師の指導のもと、ガイドラインに沿った治療を確実に継続することが大切です。

Q11 お薬に頼らず喘息を治す方法はある?

A

 現在咳喘息の治療法としては気管支拡張薬や吸入ステロイド、生物学的製剤などの薬を使って治していくことが最善となっております。ですが咳喘息を悪化させないために普段の生活を見直すこともとても有効です。アレルギーの原因となるものを避ける、喉を乾燥させない、ストレス過多に気をつける、食事に気をつけたり運動をするようにする。これらの生活の改善は咳喘息の改善につながります。

Q12 信頼できる先生に出会いたい。良い先生を見分けるポイントは?

A

 単なるかぜからの咳だと思って近くのお医者さんに診てもらっても一向に咳が良くならない、咳止めをもらって一旦治るがすぐにぶり返してしまう。そんなお声も多々耳にします。咳喘息は呼吸器専門医のいる病院、クリニックで確実に検査をして、ガイドラインに沿った治療を速やかに開始することが重要です。まずはネットなどで呼吸器の専門医がいるか確認しましょう。また、総合内科専門医、アレルギー専門医がいる病院で呼吸器系検査がしっかりと行われている病院、クリニックを紹介してもらうこともできます。

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