チャンピックス(バレニクリン)の再開ついて|禁煙外来
禁煙補助薬「チャンピックス(バレニクリン)」は、供給停止期間を経て、再び処方可能となりました。
「タバコをやめたいけれど自信がない」「過去に禁煙に失敗した」という方にとって、エビデンスのある治療薬の一つです。
当院では、呼吸器専門医による禁煙外来を行っており、田町・三田エリアのライフスタイルに合わせた実践的なサポートを提供しています。
チャンピックスとニコチンパッチの違い
禁煙補助薬には大きく分けて チャンピックス(飲み薬) と ニコチンパッチ(貼り薬) の2種類があります。
どちらも禁煙成功率を上げる効果がありますが、作用の仕組みが異なります。
作用機序の違い
チャンピックス(飲み薬)
- 脳のニコチン受容体に部分的に作用
- タバコを吸いたい気持ち(欲求)を抑える
- 喫煙しても満足感(ドーパミン分泌)が得られなくなる
→「吸わなくても平気」「吸ってもおいしくない」という状態をつくる薬。
ニコチンパッチ(貼り薬)
- 皮膚から少量のニコチンを体内に吸収
- 血中ニコチン濃度をゆっくり維持
- 禁煙時の離脱症状(イライラ・頭痛・集中できない)を軽減
→「ニコチン不足によるつらさ」を和らげる薬。
禁煙成功率の違い
複数の臨床研究で、チャンピックスはニコチンパッチより禁煙成功率が高いと報告されています。。
12週間終了時点の禁煙成功率はチャンピックスが55.9%、ニコチンパッチが43.2%という結果になっております。
禁煙終了3年後の追跡研究では禁煙成功率はバレニクリン15.1%、ニコチンパッチ10.4%と報告されております。
禁煙外来の流れと治療期間
チャンピックスの使い方(ファイザーHPより引用:https://www.pfizerpro.jp/medicine/champix/product/product-usage)
1. 初回受診(診察・説明)
- 喫煙状況の確認(本数、喫煙歴、過去の禁煙経験)
- 禁煙が体に与えるメリットの説明
- チャンピックスの内服方法、副作用の説明
- 禁煙開始日を決めます(通常は1週間後)
2. 服用開始 〜 禁煙開始日まで(1週目)
最初の1週間は内服を開始しますが、この期間はタバコを吸っても構いません。
薬が効き始め、徐々に「吸いたい気持ちが減る」状態になります。
3. 禁煙開始日〜治療終了まで(12週間)
2週目から禁煙をスタート。
通院は 初回 → 2週後 → 4週後 → 8週後 → 12週後 の計5回です。
4.12週以降について
通常チャンピックスは終了となりますが、必要な方は追加でさらに12週間まで投薬することができます。
追加の12週間分は全額保険適応外となりますので、ご注意ください。
チャンピックスの副作用について
チャンピックス(バレニクリン)は、禁煙成功率が最も高い治療薬のひとつですが、いくつかの副作用がみられる場合があります。
多くは軽度で一過性のもので、適切に対応すれば継続可能です。
よくある副作用(軽度で自然におさまりやすい)
- 吐き気・胃部不快感:最も多く見られる副作用です。そのため、内服は食後を推奨します。
- 頭痛:治療開始初期に多いですが、通常は数日〜1週間ほどで軽快します。
- vivid dream(鮮明でリアルな夢):多くの場合は問題なく経過し、睡眠の質に大きな影響はありません。
- 吐き気に伴う軽い食欲低下
比較的少ない副作用
- 眠気・めまい:車の運転や高所作業がある場合は、医師にご相談ください。
- 便秘・お腹の張り:水分摂取を増やすことで改善することが多いです。
- 口の渇き
注意が必要な方
副作用のため以下の方は開始前にスタッフにお伝えください。
- 統合失調症・双極性障害・うつ病などの精神疾患
- 腎機能障害・血液透析
- 妊娠または授乳中
- 長時間の運転が必要な方
まとめ
チャンピックスは禁煙成功率が高く、科学的根拠のある治療です。ニコチンパッチより高い有効性が複数の研究で示されております。
副作用の多くは軽度で、適切に対応すれば継続可能です。
田町三田駅前内科では、生活や体質に合わせて禁煙治療をサポートします。
参考文献
1. H-J Aubin, Varenicline versus transdermal nicotine patch for smoking cessation: results from a randomised open-label trial.Thorax.2008;63:717-24.
2.Kuang-Chieh Hsueh, Varenicline versus transdermal nicotine patch: a 3-year follow-up in a smoking cessation clinic in Taiwan.Psychopharmacology. 2014;231:2819-23.





