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見過ごせないCOPDの実情

COPDはタバコ病と言われ今や多くの方に認知されています。
今は喫煙していないから大丈夫と思っている方、最近喘息が悪化しているなと感じる方、実はCOPDが隠れているかもしれません。
COPDの解説記事はたくさんありますが、意外と知られていないCOPDについて深掘りしていきます。

COPDの記事はこちらもご覧ください

1・COPDとは?

COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、別名タバコ病ともいい、20年以上20本以上のタバコを吸っている、または吸っていた方に多い呼吸器系疾患の総称です。
ほぼタバコが原因とされていますが、有害な物質や煙に長年長時間晒されている職業の方も注意が必要です。
COPDは長年の喫煙歴や曝露歴が関わっているので、40歳以降の人にみられます。COPDと気付かずに放置している、あるいは正しく診断、治療されていないという方も多く、その数は500万人以上とも推定されています。

COPDについての詳しい記事はこちらもご覧ください

2・COPDと喘息の関係

COPDの中でも喘息を合併したものがあります。ACO症候群と呼ばれ、ACOは(asth-ma-COPD overlap)、要するに喘息とCOPDのオーバーラップと言われ、喘息のようなアレルギー反応を兼ね揃えたCOPDとなります。
本来喘息とCOPDは発症原因や治療薬など異なる呼吸器疾患なのですが、それぞれの発症原因がお互いの危険因子となってしまい、症状を悪化させてしまいます。
COPDは年間を通して比較的安定した症状なのですが、寒い時期やかぜをひいた時など度々酷い呼吸困難を起こす不安定な呼吸症状がある場合は、喘息合併型COPD(ACO症候群)の可能性を疑います。

喘息合併型COPD(ACO症候群)の場合は、通常の吸入薬だけではなく、アレルギー薬やステロイド薬を併用する治療が必要になります。
過去に喘息を持っていた方や、急に不安定な呼吸困難がある方などは一度COPDの検査の他に呼気NO検査、血液検査などのアレルギー検査をすることが大切です。

当院のアレルギー検査に関してはこちらもご覧ください

3・COPDは呼吸器の生活習慣病

「もう歳だから多少の息切れは仕方がない」と考える人も多く、COPDは40歳以上の方の疾患であることからその発見に気づかないこともあります。
確かに年齢とともに呼吸器機能や肺機能が低下していくことは事実ですが、「歳だから=呼吸困難」ではありません。
そこにCOPDのような疾患が隠れていることも知っておきましょう。
今は喫煙していなくとも、過去に喫煙していた方はCOPDのリスクはあります。
また、副流煙のリスクもあります。ご本人が喫煙者ではなくとも、ご主人がヘビースモーカーで同じ室内に長期間過ごされていた方もCOPDになる可能性はあります。
COPDを防ぐためにも、パートナーの禁煙を一緒に考えることも大切だと思います。

COPDは肺の生活習慣病とも言われ、COPDを放置することは糖尿病、高血圧疾患、心疾患、脳血管疾患、がんなど他の生活習慣病を悪化させることになります。
逆に禁煙を始めCOPD予防に努めることは他の生活習慣病を防ぐことにもなります。
40歳を過ぎたら、喫煙している方も、過去に喫煙していた方もCOPDの定期検査を受けましょう。

4・COPDの検査と治療法

COPDの検査は喫煙歴やせき、息苦しさ、たんなどの症状を確認し、スパイロメーターという測定器を用いて肺機能検査を行います。

当院の検査はこちらをご覧ください

喘息との合併を疑う場合には呼気NO検査、アレルギー検査を行います。
COPDの特効薬はありません。
COPDによって破壊された肺機能は元に戻るということがないからです。
しかし早期にCOPDと診断された場合、喫煙者はすぐに禁煙をする、栄養面や運動面を強化することで進行を遅らせることが可能です。
また、喘息を合併している場合には喘息の治療も同時に進めていきます。
症状緩和のために去痰薬などのお薬を用いることもあります。

5・COPDを防ぐには

COPDの予防の大前提は禁煙!です。
最近ではアイコスなどの電子タバコを吸っている方もいらっしゃいますが、電子タバコだからといって安全ではありません。
現在電子タバコにおける呼吸器系疾患への影響が無いというデータは一切ありませんので、電子タバコも紙タバコと同様の影響があると考えましょう。

当院の禁煙外来についてはこちらをご覧ください

その上でCOPDの治療目的は、悪化させないこと、進行を遅らせること、生活の質の改善、身体活動性の向上になります。
COPDの中等症以上の方は筋肉量の低下、痩せが特徴として出ています。
十分なカロリー摂取、タンパク質の摂取が重要です。また、日常の運動量を増加し、筋力をつけましょう。
COPDと余命の因果関係において、肺機能の低下よりも、身体活動性が大きく関わっているといわれています。
また、コロナやインフルエンザなどの感染症は重篤化させるリスクになるため、マスク、手洗いうがい、人混みは避ける、予防接種を受けるなどの感染症対策も怠らないようにしましょう。

当院では呼吸器専門医・アレルギー専門医が在籍していますので、COPDや喘息に関する適切な検査、診断が可能です。
ちょっとした息切れがきになる、定期的に検査をしたいなどお気軽にご相談ください。

 

長引く咳、たん、息切れ、アレルギーなどの、ご心配の場合には、呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医が在籍している当院にお気軽ご相談ください。

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