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メタボリックシンドロームと生活習慣病について

最近お腹の出っ張りが気になってきた、健康診断でメタボリックシンドロームと診断された、もしくはメタボリックシンドローム予備軍と言われた、という中高年の方は結構いらっしゃいます。
メタボリックシンドロームは生活習慣病の一番の原因です。メタボリックシンドロームと生活習慣病について詳しく解説していきます。

目次

1・メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群Metabolic Syndrome)は、内臓脂肪の蓄積によって高血圧、脂質異常(高脂血症)、高血糖のうち2つ以上を伴っている状態をいいます。メタボリックシンドロームは動脈硬化の原因となり、心疾患、脳血管疾患のリスクを高めます。心疾患、脳血管疾患はがんと並んで日本人の3大死因と言われていています。これらの疾患を引き起こす原因となる生活習慣病の予防対策として、メタボ健診といわれる特定健診・特定保健指導が2008年から40歳〜74歳の人を対象に実施されるようになりました。対象年齢の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドローム、または予備軍と報告されています。

2・メタボリックシンドロームの診断基準

ウエスト周りの大きさに高血圧・高血糖・高脂血の3つのうちの2つ以上に当てはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。具体的な数値は以下のようになります。

ウエスト周り

男性85㎝以上 女性90㎝以上

高血圧

収縮期(上)130mmHg以上(かつ/または)拡張期(下)85mmHg以上

高血糖

空腹時血糖110mg/dl以上

高脂血

中性脂肪値150mg/dl以上(かつ/または) HDLコレステロール40mg/dl未満

3・生活習慣病とは

生活習慣病とは、喫煙、飲酒、運動、食事など日頃の生活習慣が原因となって発症する病気の総称です。かつては成人病と言われていたのですが、成人病は生活習慣が原因で引き起こされることがわかり、成人でなくとも発症するため、1996年頃から生活習慣病と改められました。日本人の死亡3大原因と言われるがん、心疾患、脳血管疾患は生活習慣病に含まれ、高血圧、高血糖、高脂血症はそれらの病気を引き起こす原因となるので、メタボリックシンドロームと生活習慣病は深い関わりがあります。

主な生活習慣病は、肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症(脂質異常症)、脂肪肝、痛風、脳卒中、心筋梗塞、肺がん、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、大腸がん、慢性気管支炎、アルコール性肝炎、肝硬変、歯周病などがあります。
生活習慣病はどれも進行しないと自覚症状がない場合が多く、そのため健康診断でメタボリックシンドロームを指摘され、数値が多少悪くとも気にせず生活習慣を改めない人が多いのです。ところが生活習慣を改善しなければ、体の中は確実にダメージを受け続け、心筋梗塞や脳卒中など重篤な病気に至ってしまう危険性があります。

禁煙、アルコール摂取量の見直し、適度な運動、十分な休息、これらを行うことで生活習慣病のリスクは大幅に下がっていきます。

4・メタボリックシンドロームを改善するには

メタボリックシンドロームは生活習慣の見直しによって改善されます。タバコ・お酒・食事・運動・睡眠に着目してみましょう。

タバコ

禁煙!喫煙している人は絶対に禁煙です。肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、脳卒中などあらゆる病気の原因に喫煙があげられます。喫煙は百害あって一利なしです。

ところが喫煙習慣が長ければ長い人ほど、やめたいのにやめられないのがタバコです。禁煙外来に受診することをおすすめします。(当クリニックでの禁煙外来はこちらをご覧ください)

お酒(アルコール)

お酒はおつまみや食事と一緒にとることが多く、塩分やカロリーの過剰摂取にも繋がります。全く飲まないようにすることができない人は、まずは飲む回数を減らす、休肝日を儲けるなど適度にアルコールを楽しむように改善してみましょう。

食事

毎日食べる食事はメタボリックシンドロームの改善に特に重要です。肉やバターなど動物性脂肪を減らし、魚、野菜を中心に、大豆などの良質なたんぱく質を摂るようにしましょう。揚げ物やスナック菓子には油、塩分が多いのでなるべく控えます。また清涼飲料水には糖分が多く含まれています。日頃なんとなく甘い飲みものを飲んでしまう人は、お水やハーブティーに変えてみましょう。

食べ方にも注意が必要です。早食い、どか食いは血糖値を急激にあげて肥満になります。スープ、野菜から始めてゆっくりとよく噛んで食事を進めましょう。食事量も腹八分目を心がけましょう。

運動

内臓脂肪を減らすのには有酸素運動が有効です。目安としては一日7000歩〜1万歩、30分〜1時間ほど続けます。そのほか水泳やエアロビクス、ジョギングなども1週間に2日は取り入れると良いでしょう。今まで運動をする習慣がなかった人にはハードルが高いと思うかもしれませんが、エレベータやエスカレーターを使わずに階段にする、一駅分歩く、など日常の生活を少し見直すだけでも違ってきます。運動をしたからといってたくさん食べることは意味がないので気をつけましょう。

睡眠

睡眠時間が不足すると肥満になりやすく、睡眠時間を7〜8時間確保できている人はメタボになりにくいという研究結果があります。慢性的な睡眠不足は体内のホルモン分泌や自律神経機能に影響を与え、食欲を増進させるホルモンが活発になったり糖尿病のリスクを上げることになります。アルコールやカフェインの摂取時間を見直したり、日中適度な運動をするなどして質の良い睡眠を確保できるようにしましょう。

当クリニックでは健康診断や検査結果の数値をみて医学的根拠に基づいた生活習慣指導や食事指導をいたします。長年続けてきた生活習慣を変えることは難しいことですが、無理なく続けられるように一緒に考えていきます。また、重篤な糖尿病などより高度な治療が必要とされる患者様には適切な医療機関をご紹介し、紹介病院と連携を取りながら治療を進めていきます。

 

長引く咳、たん、息切れ、アレルギーなどの、ご心配の場合には、呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医が在籍している当院にお気軽ご相談ください。

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