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咳について

風邪をひいて咳が止まらない、特定の時期に咳が酷くなる、咳が出て眠れない、など咳が出ると体力の消耗も激しくとても辛いものです。
最近ではコロナウィルス感染の後遺症で咳が続いているという人も多いです。
咳は風邪やアレルギー反応だけでなくストレスでも起こることもあります。
そんな厄介な咳(医学用語では咳嗽(がいそう)といいます)についてこのページでは詳しく解説していきます。

目次

1・咳の出る仕組み

吸い込んだ空気の中に含まれる有害な大気物質や微細なゴミ、細菌、ウィルスなど様々なものは気道を通って体内に侵入してきます。
有害な物質を体内から取り除こうとする防衛機能の一つが咳です。
分泌物や異物によって刺激や炎症が起こると、のど、気管、気管支などに存在する咳受容器が反応し、咳中枢に信号が送られると咳が発生します。

咳は非常に強い風速何百メートルにも及ぶ勢いで異物を痰として排出しようとします。(痰についてはこちらのページもご覧ください
1回の強い咳で2kcalほど消費するといわれていますので、1分おきの咳が1時間続いただけで120kcal消費し、もしも10時間続いたら1200kcalもの消費エネルギーになるのです。

咳には痰の出ないカラゼキといわれる乾いた咳と、痰をともなう湿った咳に分けられ、3週間未満続いている急性のものか、3週間以上も長引いている咳なのか、持続期間によっても分けられます。

2・湿性咳嗽(湿った咳)

湿性咳嗽は痰の絡むゴホゴホとした重たい咳で、主に気管支の炎症によっておこります。
また風邪やアレルギー性鼻炎などによって鼻水が流れ込む後鼻漏を起こしているときにもみられます。

  • 気管支炎
  • 慢性気管支炎
  • COPD(慢性閉塞性肺疾患)
  • 気管支拡張症
  • 肺水腫
  • 肺ガン
  • アレルギー性肺炎
  • 後鼻漏(アレルギー性鼻炎、蓄膿症、副鼻腔炎など)
  • 副鼻腔気管支症候群
  • 気管支食道瘻、気管支胆管瘻
    など

3・乾性咳嗽(乾いた咳)

乾性咳嗽は痰の絡まない乾いたコンコンとした軽めの咳で、空咳(からぜき)とも呼ばれています。
乾性咳嗽は喉や気管が刺激されることによって起こることが多いです。

  • アトピー咳嗽
  • ACE阻害薬の服用(血圧を下げるお薬)
  • 新型コロナウィルス肺炎
  • マイコプラズマ肺炎
  • 咳喘息
  • 咽頭アレルギー
  • 肺がん
  • 気管支結核
  • 気胸
  • 間質性肺炎
  • 肺線維症
  • 胃食道逆流症
  • ストレスによる心因性のもの
    など

4・急性咳嗽

咳が出始めてから1週間~3週間未満でおさまる咳は急性咳嗽になります。
急性咳嗽はウィルス性のいわゆる風邪症候群などほとんどが感染性のものです。
急性咳嗽は自然に良くなっていくことも多いのですが、肺結核などの慢性感染症がないか、他の呼吸器の持病に影響していないかを確認することが大切です。
3週間~8週間続く咳は遷延性(せんえんせい)咳嗽、8週間以上続く咳は慢性咳嗽に区分され、持続期間が長くなるほど感染症の咳は減少し、咳喘息、副鼻腔気管支症候群、アトピー咳嗽、胃食道逆流症などの咳が増加します。

5・慢性咳嗽

8週間以上も続く長引く咳を慢性咳嗽とされます。
日本における慢性咳嗽の三大原因として咳喘息、副鼻腔気管支症候群、アトピー咳嗽があげられます。(咳喘息についてこちらのページもご覧ください)

慢性咳嗽が続くと眠れなくなったり、仕事や勉強に集中できないなど身体的にも精神的にも負担が大きくなります。
快適に過ごすためには適切な治療が必要とされます。
ここ数年で生活環境の変化から咳喘息やアトピー咳嗽が増加傾向にあります。また慢性咳嗽の裏に肺がんなどの大きな病気が隠れていないか確認することも大切です。

6・咳の検査と治療

咳で受診した際には問診、聴診、血液検査、肺機能検査、レントゲン検査で大きな病気がないか、体に炎症は起こっていないか、肺の機能はどのくらいかなど検査をしていきます。
特に問診は非常に重要な検査で、日頃の生活環境に関することを細かくヒアリングしていくことで、咳の原因究明に繋げます。(検査についてはこちらもご覧ください)

咳の治療にはまず咳の原因となる病気に準じた治療になります。
吸入薬や飲み薬を組み合わせて治療を進めていきます。(吸入薬やお薬についてはこちらもご覧ください)

咳も痰と同様に咳止めの薬としてたくさんの市販薬があります。
市販薬で一時的に改善しても、根本的治癒には至らないこともあり、悪化する危険性もあります。
咳が長引く、激しい咳が出る、など気になる症状のある方はすぐに呼吸器科専門医の受診を受けましょう。

 

長引く咳、たん、息切れ、アレルギーなどの、ご心配の場合には、呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医が在籍している当院にお気軽ご相談ください。

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