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気管支喘息について

 

気管支喘息という病気は「喘息」という言葉から苦しそう、子どもに多そう、といったイメージを抱く人が多いと思います。
気管支喘息で悩んでいる患者さんは子どもだけではなく、全年齢の方に多くいらっしゃいます。
気管支喘息の患者さんは日本国内で人口の約5%、数百万人もいるとされ、その数は年々増加傾向にあります。
そんな国民病ともいえる気管支喘息について具体的に解説していきます。

目次

1・気管支喘息とは

人は呼吸をすると、鼻や口を経由して空気を肺に送り込みます。
吸い込んだ空気が喉頭を通り、肺にまで届ける道が「気管」です。
気管は10㎝程の細長い管で、さらに左右に別れた「気管支」によって左右の肺に空気を送り届けます。
気管支喘息とは何かしらのアレルギーが原因となり気管支に炎症を起こし、気管支が狭くなったり過敏な反応を起こすことで、咳や痰、息切れを引き起こします。

気管支喘息の患者さんは国内で年々増加傾向にあります。
気管支喘息の主な原因は花粉や粉塵、ハウスダスト、カビ、ペットのふけなどのアレルゲンによって引き起こされます。
室内で犬や猫などのペットを飼う人が増えたり、ステイホームによる長時間の室内滞在など、社会的背景も気管支喘息を増加している要因として考えられます。

2・気管支喘息の症状

気管支喘息は炎症により気管支が狭められることによって、笛のようなヒューヒュー、ゼイゼイといった特徴的な呼吸音がみられます。
昼間にはおさまっていても、夜中や明け方に息苦しくなる、咳が止まらなくなる、喘息の発作のような症状が強くなることもあります。
また急激な温度変化や、季節の変わり目などに症状が悪化しやすいという特徴もあります。
気管支が狭くなる原因は他にもミントや香辛料の香り、解熱鎮痛剤の服用、運動誘発性のアナフィラキシーなどがあります。

一度炎症を起こした気管は気道を狭めてしまい、場合によってはもとの広さに戻らなくなったり再発を繰り返すようにもなります。
音がする咳が出たり気になる症状があればすぐに呼吸器科専門医に相談しましょう。

3・気管支喘息の検査

気管支喘息を診断するためには、以下の検査をした上で似た症状のある気管支炎、気管支拡張症、心不全、肺血栓塞栓症などの病気がないと確認し、呼吸器専門医が総合的に判断した上で診断します。

問診について

気管支喘息において問診は非常に重要です。喘息などアレルギーをすでにお持ちの方でも生活環境やお薬の使用状況によって十分にコントロールできていないこともあります。
問診では主に以下のような項目を確認します。

  • ヒューヒュー、ゼイゼイの咳があるか、いつから続いているか
  • 症状が起こる時間帯
  • 過去に喘息と診断されたことがあるか
  • アレルギー体質かどうか
  • 何がきっかけに症状が出るか
  • アレルギーにさらされる環境にいるか
    など

他にも気になることがあればメモをしておくなど細かく医師に伝えることが必要です。

聴診について

笛のような音が鳴っているか確認します。
発作が起こっていない状態では音を確認することができません。
また発作がある時には酸素飽和度を計り入院が必要かどうか適宜判断します。

採血について

採血は気管支喘息に限らず体の色々な情報を得るために有用な検査です。
採血では体の中に炎症は起きていないか、アレルギー反応があるかなどがわかります。
また特定のアレルギーを調べる時にも行います。

肺機能検査について

肺機能検査器(スパイロメーター)では空気が肺に十分送られているか、空気の量や速度を図ることで呼吸がどの程度機能しているか調べます。

呼気NO検査では吐き出した呼気の中の一酸化窒素(NO)濃度を測り、気管支に炎症が起きていないか、どの程度炎症しているかを確認します。(検査に関して詳しくはこちらもご覧ください)

4・気管支喘息の治療

気管支喘息の薬物治療には発作が起きた時に使用する薬(発作時)と、発作が起きないように管理していく薬(長期管理薬)に分けられます。
発作時には短時間作用型β-2刺激薬(気管支拡張剤)や点滴ステロイド、内服薬などを用います。
長期管理薬は吸入ステロイドや長時間作用型β-2刺激薬(気管支拡張剤)などを服用します。

現在では気管支喘息、咳喘息など喘息の治療薬として吸入ステロイドが主流となっています。(吸入薬やお薬に関する具体的な内容はこちらも合わせてご覧下さい)

気管支喘息や咳喘息に用いられる薬は、服用方法を誤るとかえって悪化させてしまうものもあります。
自己判断で勝手に服用をやめることも根本的な治癒にはなりません。
容量や服用期間など呼吸器専門医のもと正しく服用しましょう。

お薬の治療以外にも日常生活の注意も必要です。
こまめに掃除をしてダニやハウスダストを少なくしたりアレルゲンとなる物質を避けるように自己管理していくことも大切です。

 

長引く咳、たん、息切れ、アレルギーなどの、ご心配の場合には、呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医が在籍している当院にお気軽ご相談ください。

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