総合内科とは
「総合内科」という言葉を見聞きしたり、すでに受診したことがあるという人は多いと思います。ところが「総合内科」って普通の内科とどう違うの?など具体的に総合内科について理解している人は少ないと思います。このページでは知っておきたい総合内科について詳しく説明します。
目次
1・内科と総合内科の違い
内科はみなさんがご存知のように、体の内臓を診て、お薬や生活習慣の改善など手術をすることなく治療をする診療科になります。頭が痛い、熱がある、咳が止まらないなど、体の不調があるときに、とりあえず駆け込むところというイメージだと思います。同じように総合内科でもそのような患者さんが多く訪れます。
では、総合内科と内科の違う大きな点はなんでしょうか?内科は通常、呼吸器内科、循環器内科、アレルギー内科、神経内科、血液内科、腎臓内科など専門分野が細かく分かれます。内科はその先生の得意とする専門分野を中心に診察しますが、総合内科は、専門分野はもちろんあるのに加え、その分野だけでなくその患者さんの状態を全体的に捉え、総合的に診察することができるところになります。
みなさんも経験したことがあると思いますが、かぜ一つをとっても喉や頭、お腹などあらゆる臓器に不調をきたしますよね。それが単に季節性のかぜだとしたら良いのですが、その奥には喘息やアレルギーが隠れていたり、他の臓器の検査が望ましいこともあリます。そんな時の判断を的確に全体をみながら診察できるのが総合内科なのです。
また、より専門機関への受診が必要な場合の判断や、地域の専門医との連携を取りながら、総合的に患者さん一人一人にあった医療の提供を行うことができます。
2・総合内科専門医とは?
昨今国内では高齢者の増加や生活習慣病患者の増加など、ある特定の疾患のみに限られない患者さんが多くなっています。特に高齢の方にはいくつもの臓器が弱っている方が多くみられます。内科の医師でも専門外であることを理由に診察を渋る、拒否するという事案があるのも事実です。また、内科でもらったお薬が効かない、または症状がぶり返す、悪化しているなど、改善しないためにいくつものクリニックに通ったり、大きな病院で何度も検査されてたらい回しにされた、などの声もよく聞きます。そんな医療の無駄をなくし、患者さん一人一人の症状に見合った治療を的確に行うためにも、総合内科専門医の存在がとても重要になってきます。
総合内科専門医は、内科のそれぞれの専門医が、さらに広い知識と技術、臨床数などをクリアし試験を受けて取得できる専門医です。まさに内科のスペシャリストと言えるでしょう。総合内科専門医には、技術や知識だけではなく、患者に寄り添える人間性なども備えている必要があります。
特に大きな総合病院に通うことが難しい地域の方や、いくつもの診療科にかかる必要がある患者さんにとって、総合内科専門医は心強いかかりつけ医となります。国内の医療事情を考えると、今後ますます「総合内科専門医」の必要性は高まっているのです。
3・信頼できる総合内科の選び方
実際に総合内科にかかりたいときに、何を基準にしたら良いのかわからないと思います。そこで参考になる医院・クリニックの選び方のポイントとなる基準をあげてみます。
今ではどこの病院、クリニックでもホームページがありますが、そのページで医師が専門医であるか確認します。例えば、呼吸器専門医、アレルギー専門医、循環器専門医、内分泌内科専門医など明記されていると思います。そしてその上で、総合内科専門医とあれば安心して受診できます。
そしてホームページで疾患や症状、検査など詳しく説明があると、できる検査や得意とする分野がわかるので、ご自身の症状から病院、クリニックを選ぶと良いでしょう。
当院での例をあげてみると、呼吸器専門医であり総合内科専門医でもあるので、咳や胸痛、発熱など様々な症状があるときに、それらの症状から考えられる全体的な内科的疾患、咳は喘息が隠れていないか、肺に疾患が隠れていないかなど、適切に呼吸器科や肺の診察をすることができます。また、検査結果などから呼吸器以外の内科的疾患が考えられたとしても専門的により精細な検査のできる医療機関への紹介や、その後も専門医療機関との連携を綿密に取りながらの医療を行うことができます。
とりあえず何か不安だな、診てもらいたいなと思ったときには「総合内科専門医」のいる医療機関で受診されると、より迅速に的確な治療に繋がると思います。
当院では呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医が在籍しております。気になる症状のある方はお気軽にご相談ください。
4・総合内科で扱う主な疾患や症状
呼吸器疾患
風邪症候群・気管支喘息・咳喘息・長引く咳・痰・気管支炎・COPD(慢性閉塞性肺疾患)・肺炎
肺気腫・睡眠時無吸症候群(SAS)・インフルエンザ・禁煙外来など
消化器系疾患
腹痛・下痢・便秘・胸焼け・ゲップ・逆流性食道炎・慢性肝炎・肝機能障害など
循環器系疾患
息切れがする・動悸・めまい・狭心症・心筋梗塞・血圧異常・不整脈・心不全など
アレルギー系疾患
花粉症・食物アレルギー・蕁麻疹・アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎など
代謝分泌疾患
生活習慣病・メタボリックシンドローム・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・痛風・甲状腺疾患など
5・総合内科の検査
内科・総合内科ではそれぞれのクリニックによってできる検査も違ってきます。当院では内科専門医、アレルギー専門医、呼吸器専門医が在籍しておりますので、より専門的な検査と診察が可能です。
血液検査
採血をすることで、感染症が起こっていないか、どんなアレルギーがあるのか、肝臓の機能に異常がないか、糖尿病、脂質異常、腎臓の炎症など実に様々なことがわかります。
尿検査
尿検査では尿の中にタンパクが含まれていないか、血が混じっていないかなどを調べることで、腎臓疾患や膀胱炎など体に炎症がないかを調べます。
血圧検査
血圧の検査では血圧の数値を測り、高血圧や低血圧になっているか調べます。食事をとった直後や急いで病院にきた時などは血圧が高めに出ることがあります。一回の測定よりも、定期的に測定して平均値を知ることがより詳しい診察につながります。
胸部レントゲン
胸部レントゲンでは胸にX線を照射し、肺に腫瘍がないか、炎症は起きていないか、心臓が肥大していないかなど、肺、心臓の状態を確認します。
心電図
胸に電極をつけて、心臓の働きを確認します。不整脈や狭心症など心疾患の検査になります。
呼気(NO)検査
呼気NO検査では呼気の中に含まれる一酸化窒素(NO)の濃度を測ります。気管支喘息や咳喘息、アレルギー性の気道の症状を確認します。
肺機能検査
息を吸って吐いて肺の力を調べます。COPD(慢性閉塞性肺疾患)や喘息を調べる検査です。
当院は内科・総合内科の専門医、呼吸器専門医・アレルギー専門医がいるクリニックですので、内科・総合内科のみのクリニックよりも呼吸器検査、アレルギー検査などより専門的な検査も行っております。
6・総合内科の治療
それぞれの症状に応じて飲み薬、吸入薬、塗り薬の処方を行います。当クリニックではスギ花粉やダニアレルギー患者さんの治療として舌下免疫療法も行なっております。
長引く咳、たん、息切れ、アレルギーなどの、ご心配の場合には、呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医が在籍している当院にお気軽ご相談ください。
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