花粉症外来について
花粉症は今や日本人の3人に1人が罹っている国民病と言えます。スギをはじめ何らかの花粉アレルギーを発症する人の数は年々増加傾向にあります。
当院ではアレルギー専門医・呼吸器専門医・内科医専門医が在籍していることによって、花粉症の治療や検査、対策などをより専門的にアプローチすることができます。すでに花粉症の方も、もしかして花粉症かな?と思っている人も、是非一度当院にご相談ください。
目次
1・花粉症外来について
現在日本人の花粉症は70%がスギ花粉によるものと報告されています。その次にヒノキ、ブタクサ、イネ、シラカンバなどの花粉が続きます。花粉は飛散する時期が種類によって異なり、スギ、ヒノキは春、初夏にはイネ科のカモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリなど、真夏から晩秋までがキク科のブタクサ、ヨモギなどがあり、複数の花粉に対してアレルギーがあると、一年中花粉症に悩まされることになります。
日本における花粉症患者さんは1960年代に報告されてから、現在に至るまで増加傾向にあります。花粉症が増加した要因には、スギの植樹の増加や大気汚染、食の欧米化などが考えられます。花粉症が一度発症すると、他のアレルギー疾患と同様に完治するということはほぼありません。症状に応じた薬の服用、アレルゲンを避けるために環境整備など防衛していかなければならないのです。
花粉症かな?と思っていても受診に至っていない方はたくさんいらっしゃいます。花粉症が鼻や喉からはじまっても、鼻と気道はつながっているため、やがて呼吸器、肺にも影響を及ぼします。また花粉症を疑い検査をしたところ、ハウスダストやペット、カビなどの他のアレルゲンが見つかることも多くあります。まずはご自分が何の花粉に対してのアレルギーなのか、また他にもアレルゲンとなるものがあるのか、一度しっかりと検査することが大切です。
花粉症はその年の気候などによって花粉量や飛散する時期がある程度予想されるため、花粉症外来に通院していると前もってお薬を服用したり対策することができます。花粉症は専門医のもと、治療をしていれば普通の生活を送ることができ、早めの受診で悪化することも防げます。
2・花粉症を引き起こす原因と症状
ある日突然、連発するくしゃみや止まらない鼻水、喉のイガイガ、目のかゆみなどの症状に襲われて花粉症を自覚する人がほとんどだと思います。花粉症の発症は家族に花粉や何かしらのアレルギーをもっている、遺伝的にアレルギーになりやすい人や、生活環境において花粉にさらされることが多い人ほど発症しやすいとされています。
花粉が体内に侵入したからといってすぐに花粉症になるわけではありません。最初に花粉が入ってきたときに、体の免疫作用が働いて、花粉に対するIgEという抗体を作り、戦ってくれるのです。この状態では感作といってまだ花粉症は発症しません。ところが体に侵入してくる花粉の量が一定量を超えると炎症を起こすヒスタミンやロイコトリエンといった化学物質が放出されて、くしゃみや鼻水などを引き起こします。
花粉症の症状はくしゃみや鼻水、目のかゆみ、喉の違和感、せき、肌のかゆみ、肌荒れ、頭痛、耳の中のかゆみ、微熱、倦怠感など多岐にわたります。喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎をもっている人は花粉症の時期は悪化しやすい傾向にあります。
昔花粉症だった人が成長したら落ち着いたということもありますが、それは一時的に免疫機能が安定しているだけで、完治したわけではありません。30代、40代以降になって再び発症するということもあります。また加齢や妊娠出産によってホルモンバランスや免疫機能が変化することで、花粉症の症状が重くなったり、逆に軽くなったりといった変化もあります。
花粉症の発症をきっかけに、リンゴやトマト、ももなど特定の食べ物にアレルギーを起こすことがあります。これは口腔アレルギー症候群(OAS)といって、口の中や唇が腫れる、しびれる、かゆくなるなど口の周りの症状だけで、時間とともに治りますが、中にはアナフィラキシーショックを起こす場合もあるので注意は必要です。これは花粉と果物や野菜のアレルゲン構造が似ているために起こる交差反応と言います。トマト、リンゴ、サクランボ、モモ、スイカ、メロン、オレンジなどが代表的な花粉と交差反応を起こす食物と確認されています。口腔アレルギーは症状が続かないために気のせいかな?と忘れてしまう方も非常に多いのですが、悪化することもあるため、心当たりのある方はアレルギー検査をすることをおすすめします。
3・花粉症外来の検査と治療
花粉症の検査において一番重要なのが採血検査でアレルゲンを確認することです。当院ではプリックテストも行なっており、即時型のアレルギー検査ができます。
花粉の時期や量はその年の気候によって前後しますが、目安として把握しておくといいとでしょう。
主な花粉アレルゲン
春
スギ・ヒノキ・ハンノキ・シラカンバ などの樹木系の植物
夏
カモガヤ・ハルガヤ・オオアワガエリ などのイネ科の植物
秋
ギョウギシバ・ブタクサ・オオブタクサ・ヨモギ・カナムグラ などのキク科・アサ科の植物
花粉症と診断されたら治療は抗ヒスタミン薬や点鼻薬、点眼薬などの薬物療法、舌下免疫療法の免疫療法、環境整備指導を主体に行なっていきます。症状が重篤な場合はレーザーなどの手術療法が必要なこともあります。
花粉症をしっかりとコントロールすることで快適な日常生活を保つことができます。そのためにはまずご自身が何の花粉アレルギーをもっているのかをチェックし、必要な治療を行うことが大切です。
長引く咳、たん、息切れ、アレルギーなどの、ご心配の場合には、呼吸器専門医・アレルギー専門医・総合内科専門医が在籍している当院にお気軽ご相談ください。
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