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タバコ病

[2024.05.15]

タバコ病とは

タバコを習慣的に吸うことで健康に悪い影響が出ることは多くの人が知っていることだと思います。タバコを吸っている方でさえも、体に悪いとはわかっているけどやめられないって人が多いと思います。
タバコを長期に渡って吸っている人は、吸っていない人に比べて死亡する確率は男性1.6倍、女性1.9倍に増えます。同様にがんで死亡する確率や心筋梗塞などの循環器疾患で死亡する確率は1.5倍から2倍程度に増えます。1日数本なら大丈夫でしょ…って考える方もいるかと思いますが、少量でも吸ってない人に比べて1.4倍程度の死亡リスクになります。一方、早期に禁煙ができた人は、非喫煙者と同等の死亡リスクになることがわかっています。
タバコの煙は肺に対して大きな影響が出やすいです。喫煙者は非喫煙者と比べて男性で4.4倍、女性では2.8倍くらい肺がんになりやすく、喫煙を始めた年齢が若く、喫煙量が多いほど肺がんになる危険性が高くなります。

COPDについて

COPDという疾患をご存知ですか。日本語で表記すると「慢性閉塞性肺疾患」という病気です。喫煙の影響で息切れ、咳、痰といった症状が数ヶ月以上続きます。病状が進行すると息切れの影響で歩くのが困難になり、肺がんの合併も多く、死亡率も高くなります。禁煙と適切な治療を開始すれば、症状の改善、死亡率の低下が十分期待できます。

COPDの人口

COPDに相当する人は日本人で500万人以上いると推定されていますが、実際に医療機関で診断されている人は5%程度と言われています。疾患を知ってもらうため2012年頃から医師会や医学会、製薬会社などが共同してCOPD啓蒙プロジェクトが始まりました。開始当初は受診される方が増えた印象ですが、最近は少しアピール不足なのか認知度が元に戻ったような気がします。

COPDの診断

COPDの診断は大掛かりな検査を必要とせず時間もあまりかかりません。長期に渡ってタバコを吸っている人、もしくは過去にたくさん吸っていた人で息切れ、咳、痰がある人はぜひ呼吸器内科を受診してみてください。仮に問題なくても禁煙のきっかけになるかもしれません。

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